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セ・リーグにDH制は必要か⁉︎【野球オタクの勝手な野球論】

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お題「最近気になったニュース」

今年のプロ野球もレギュラーシーズンから始まりクライマックスシリーズ、日本シリーズと盛り上がりを見せて終了しましたね。

シーズンが終わり、原監督の言動がメディアを賑わせています。その内容は以下の二つ。

・セリーグもパリーグ同様にDH制を導入すべき、だいぶ差を開けられている

・FAでの人的補償は無くすべき

今回の原監督の発した言葉はネットニュースでもそうですが、かなり物議を醸し出しています。

日本シリーズを4戦全敗で終焉した直後の発言だったこともあり、「言い訳にしか聞こえない」とか「セリーグの本拠地でも試合はしてるんだからそもそも条件は同じ。今更何をいってるのか」などといった感じでした。

DH制は必要?

僕は根っからの巨人ファンであり原監督は幼い頃から見ていたスターでもあり今も好きな監督に変わりないです。

なのであくまで中立的に書いていきたいと思いますけど、DH制の有無でバッターとピッチャーの技量差が年々開いているのは実際そうなのではないかなと感じています。

打線にDHがいると打力に特化した、それこそめちゃめちゃ打つバッターをDHに据えるわけですからそこはピッチャーとしては気が抜けない。

それがピッチャーの技量を上げ、さらにはそのピッチャーを打つ為に、バッターも技量を上げる。その相乗効果がパリーグの実力をあげセリーグとパリーグの力の差につながっているというのがもっぱらの見方です。

でも個人的に総じて思うことは、別にDH制の有無だけが実力差を生み出しているわけじゃないということです。

メジャーリーグを例にとると、今回のワールドシリーズで優勝したナショナルズはDH制がある敵地で無類の力を発揮して4勝して優勝。

反対にDH制がないホームでは3戦全敗しています。過去10年のワールドシリーズの成績でもア・リーグとナ・リーグの対戦成績は5勝5敗で実力は拮抗しています。

メジャーリーグを日本の野球に例えてもイコールにはならないと思いますが、単純に考えると、DH制だけが問題ではないように思えてきます。

パリーグのチームカラー

大の野球マニアの中居君がこの間のラジオ番組で、パリーグは全チームがそれぞれのカラーや戦い方があるけど、セリーグはどのチームも大体の戦略や戦い方はそう違わないと発言していました。

確かにも交流戦と日本シリーズを観ててもパリーグはセリーグに対して余裕がある感じなんですよね(^^;)

いわば勝負を決める決定的な場面で仕事をするのがパリーグのチームなんですよ。

今回の日本シリーズでも第4戦巨人いいところまでいきましたよね?あれだって接戦でここ打てば決めれるのにってところで打てなくてその裏の回でエラーをしてしまい、反対にソフトバンクはここで勝負が決まるってところでいとも簡単に打って勝負を決めてしまう。

もっと言うと、西武とのクライマックスシリーズだってそう。レギュラーシーズンを優位に進めていたソフトバンクが終盤に戦力が揃わなくて西武にギリギリでかわされて優勝されてしまいましたけど、もうそこからすぐに切り替えて日本一取りにいくぞと短期決戦用にメンバーを決めてクライマックスシリーズを戦いに行っていました。

レギュラーシーズンの苦戦が嘘のように西武に圧倒的に勝っていましたね。工藤監督が短期決戦での采配が得意というのもありますが、兵法を知っているというか、向かうべき場所が明確にわかっている。

対する巨人はリーグ優勝後に阿部選手の引退もあって日本シリーズにかける思いはひとしおでしたが、期待の坂本・丸がやっぱり打てなくて。もちろんマークされてますけどね。

丸に至っては4年間パリーグに阻まれて優勝できてませんし、ソフトバンクとしては中軸の坂・丸コンビさえ抑えれば有利に戦えると思ってまんまその通りになった。

坂本は今シーズン40本の本塁打で大活躍でしたけど、腰痛が響いたりショートを守りながら一年間戦って最後日本シリーズでパ最強のソフトバンクなんてきついですよ。尚更マークされれば。

ってなこともあり、セリーグの場合はなんとか自リーグで抜け出して優勝するかがメインになっていて、でもパリーグはリーグで厳しい戦いをしているからセリーグと戦う時にはなんとなく試合を見てると余裕があるように思ってしまうんですよね。

実際に交流戦で対戦したセリーグのピッチャーはパリーグの打者がすごい振ってくるのに驚くことが多いと言っていますし。

なのでリーグの力量の差は、もちろんDH制にあるのは確かですけどそれ以外の理由、パリーグが築き上げてきたカラー・育成の力・ドラフト1位のいい選手がクジの関係もあってパリーグに集中している(今回は奥川選手がヤクルトに来てくれましたけど、佐々木選手はロッテでしたね)などが挙げられると思います。

セリーグの野球は好き

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セリーグは今までの歴史でちょっと人気にあぐらをかいていた部分があるのではないかと思います。

元々はセリーグは人気があってパリーグは実力があるけど、テレビ放送もないのでなかなか人気が上がりにくい。

そこでパリーグがDH制を取り入れると決めた時にセリーグはそれに懐疑的で冷ややかな目線だった。

テレビ放送があまりなくなってセリーグとパリーグが人気の面でも変わらなくなった時にセリーグとの差はいつの間にか広がってしまっていたように思えます。

だから今回の原監督の発言はいち監督が発するべき言葉では無かったように思えますが、とりあえずDH制という部分では一緒のスタートラインにしなければ、この先のリーグの強化や今後パリーグとの差を埋めていくことは難しいと思います。

余談ですけど、個人的にはセリーグのピッチャーが打席に立つのも野球の醍醐味があって好きではあるんですよね。

スコアリングポジションで打席にピッチャーが回ってきて、回を考えて変えるのかそのまま打席に立たせて続投かとか、そこに采配の妙も出てくる。なのでどっちかといえばセリーグの野球の方が見てて楽しいんですよね。

まぁとりあえずDH制を一緒にして、セリーグもパリーグに見習ってもう一回追いついていくというかね。

原監督の発言で「何を一介の監督がでしゃばった真似を!」なんて見方もありますが、逆を返せばセリーグで巨人でこれだけ影響力のある方がこういう発言をしていかないとセリーグはもっと遅れをとっていきますよ。

もう7年以上日本一から遠ざかっているのですから。